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森のクリスマス(原題:''Woodland Critter Christmas'')は、アメリカ合衆国のコメディセントラル局で放送されているアニメ、「サウスパーク」の第125話(第8シーズン第14話)のエピソード。アメリカでは2004年12月15日にクリスマス回として放送された。日本では2011年に『森のクリスマス』という題名でFOXで放送された。 サウスパークは放送開始から毎年12月の中旬から下旬頃になると、クリスマスをテーマにした話を放送していたが、2011年現在、この話を最後にクリスマス関係のエピソードは放映されていない。 == ストーリー == 物語は、ナレーターによるおとぎ話調で進行していく。 クリスマスが近づき、町は飾り付けられ、人々がクリスマスの準備に追われる中、森の中でも不思議な小さな動物たち(Woodland Critter)がクリスマスの準備をしていた。楽しげに歌いながらクリスマスツリーの飾り付けをしていたのは、リス(squirrel)のスクウェリー(Squirrely)、ウサギ(rabbit)のラビティ(Rabbity)、ビーバー(beaver)のビーバリー(Beavery)、熊(bear)のベアリー(Beary)、ヤマアラシ(porcupine)のポーキーパイニー(Porcupiney)、スカンク(skunk)のスカンキー(Skunky)、キツネ(fox)のフォクシー(Foxy)、鹿(deer)のディーリー(Deery)、キツツキ(woodpecker)のウッドペッカリー(Woodpeckery)、ネズミ(mouse)のマウシー(Mousey)、コガラ(chickadee)のチキディーイー(Chickadeey)達であった。するとその光景をスタンが偶然目にした。森の動物たちはスタンを歓迎し、彼らが作ったクリスマスツリーを見せるが、クリスマスツリーに星がなかったので、マウシーから頼まれたスタンが紙で星を作って付けてやると動物たちは大喜び。動物たちがスタンにお礼を言う中、スタンはすぐに家に帰った。 しかしその夜、動物たちは部屋で寝ていたスタンを起こし、ポーキーパイニーが妊娠したという報告をしにきた。明日は学校があるからとすぐに寝ようとするスタンに、ディーリーとマウシーが、ポーキーパイニーが処女であるにもかかわらず妊娠した(=純潔な妊娠)ということを伝え、自分たちの救世主がクリスマスの日に生まれるための小屋を作るようスタンに頼んだ。結局スタンは深夜にもかかわらず小屋を作らされることになった。 小屋を作り終えたスタンが家へ帰ろうとすると、今度はピューマの鳴き声が聞こえてきた。スクウェリーは、毎年クリスマスを目前にして誰かが純潔な妊娠をすると必ずピューマに食われてしまい、動物たちだけの救世主が生まれてこないのだという。そこでスタンは、いやいやながらもピューマの住む岩山に行かされたが、動物たちのためにもピューマを殺すことにした。スタンは洞窟の奥にいるピューマを山頂までおびき寄せ、そのまま下まで突き落とすという方法をとって見事成功するものの、ピューマには子供がおり、スタンになぜママを殺したのかと問いかけてきた。自分のやったことを後悔しつつ、森の動物たちがスタンのことを心配する中戻ってくると、動物たちは自分たちだけのクリスマスができると大喜び。しかし突然スクウェリーが「Heil, Satan!(サタン万歳!)」と叫びだす。 驚くスタンにビーバリーは、ポーキーパイニーが生むのは救世主ではなくアンチクライスト(反キリスト)だと説明する。スタンは、ポーキーパイニーが生むのは神の子ではなかったのかと問いただすと、ディーリーとチキディーイーはヤマアラシとセックスするのは悪魔くらいのものだと言う。悪魔の子が生まれるお祝いとして、森の動物たち全員はラビティを悪魔の生贄にささげて体を食べ、血まみれになりながら互いに乱交を始めた。あまりの壮絶な光景に、スタンは呆然と立ち尽くすしかなかった。実は、悪魔の子が生まれないように、ピューマが毎年それを阻止していたのだった。 クリスマス前日、うなだれるスタンにナレーターがしつこく話しかけてくるが、スタンは無視をし続けた。しかし、リビングでテレビを見ることすら邪魔をされるので、結局スタンは森の動物たちの元へ行くことに。森の動物たちはやってきたスタンに開口一番、悪魔の子が自由になるために異教徒の人間の体が必要だという。スクウェリーはスタンが見つけてきてくれるに違いないと言ったが、スタンは拒否する。そしてすぐに悪魔の子を産めないように小屋を壊そうとした。その行動を見た動物たちはスタンにサタニック・パワー(悪魔の力)なるものを使って、火をおこし、怪物を呼び寄せ、スタンに小屋を壊させないようにすると、スタンは一目散に逃げて行った。 スタンは、動物たちを止めるためにはピューマの力を借りるしかないと思って、ピューマの子供たちが残る岩山へ向かった。ピューマの子たちはスタンが自分たちを殺しに来たのかと不安がるが、スタンは悪魔の子が生まれないようにしてほしいという旨を話すと、ピューマの子たちはポーキーパイニーを中絶させようと提案した。スタン達はナレーターに言われるがままにしていると、気が付けば町の中絶クリニックにいた。スタンがあきらめ半分で医師にピューマの子供たちに中絶の方法を教えてほしいと伝えると、医師は快諾。クリスマスの期間中には患者がたくさん来るため、ピューマの子供たちは朝から晩まで中絶処置を見続け、最後には医師の手伝いができるほどにまでなった。その一方で、森の動物たちはユダヤ教徒のカイルを見つけてしまっていた。 準備万端のスタン達が動物たちの元へ戻ると、すでに悪魔の子は生まれていた。悪魔の子の器として連れてこられたカイルはその横で裸で生贄台に縛られていた。そこへ、赤い星が輝いているのを不審に思ったサンタがやってきて、スタンを怒鳴りつける。これ以上の手がないと判断したサンタは猟銃で動物たちを次々に撃ち殺していった。スタンが縛られていたカイルを放してやると、事情を知ったカイルは、ユダヤの繁栄のためにと、悪魔の子を自分の体の中へ入れてしまった。 すると、どこかからかカイルの声がして、話が止まってしまった。実はこの話は、カートマンが学校の課題に作ってきた話をクラスの全員の前で読み上げているものだったのだ。いつも通り自分がぞんざいな扱いをされているのを疎ましく思ってカイルは止めたのだが、ほかのクラスメートは話を続けてくれと大騒ぎ。結局カートマンは話を続けることにした。 悪魔の子を体の中に入れたカイルは苦しみだし、サンタからもう手遅れだと言われた。人間の体に入った悪魔の子はその人間の魂を食いつくしてしまうという。そこでスタンは、ピューマの子供たちに中絶と同じ手順で、カイルの尻から悪魔の子を取り出させることにしたのだ。そしてその計らいは見事成功し、サンタが悪魔の子をハンマーで叩き潰して事は一件落着を迎えた。サンタは世界を救ったスタンに、何か願いを一つ叶えさせることにした。そこでスタンは、ピューマを生き返らせるよう頼み、ピューマの子たちには親が戻った。 人々には幸せな暮らしが戻り、スタンたちもたくさんのプレゼントをもらい、その一方で、カイルは2週間後にエイズで死んでしまった。もちろんこれもカートマンの創作である。 抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)』 ■ウィキペディアで「Woodland Critter Christmas」の詳細全文を読む スポンサード リンク
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